囲碁 定石の覚え方
囲碁の序盤戦では定石を勉強しておかないとどこに打っていいのかわかりませんので、入門者、初心者はまず定石を覚えようとしますが、ただ手順や形を覚えることではダメで定石に含まれている一手一手の意味を理解することが大事です。
一手一手の意味を理解すれば、実戦で他の局面でも応用がきくようになり役立ちます。
逆に丸暗記しても意味を理解してないと「定石を覚えて二子弱くなり」という格言があるようにあまり役にたちません。
また定石とは最善の応酬でできた形なので、部分的には互角のワカレですが、布石の石の配置によっての定石の使い方 を知らないと定石を打ったのに不利な局面になってしまいます。
たとえば図1の局面で白1と右上にかかってきた時に黒はここでA、Bどちらの定石を選択するのがよいでしょうか?
|
Bを選択すると図2のようになって右上と右下の星の石が生きません。
|
ここはAと打つのが正しい定石の選択で図3となれば右上の定石と右下の星の石とのバランスがよいです。
|
この後左下にカカリ図4となれば黒は右辺と下辺に大きな黒の勢力圏ができて、この後有利に戦えそうです。
|
■定石の覚え方
定石を覚えられないという人がいますが、最初はなかなか覚えられないと思います。
棋力があがり一手一手の意味がわかってくると、覚えやすくなると思いますが、 管理人も最初は意味がわからず手順を覚えるだけでそうでした。
まず最初に三三(さんさん) 、星 、小目定石など実戦によく出てくる基本定石 を覚えることから始めればよいと思います。
最初からたくさん覚えようとするのでなく、置き碁によく出てくるツケノビ定石のように、 初心者にも簡単な基本定石を覚えるだけでよいです。
定石集を買ってきて全部覚えてやろうとするのでなく、実際に対局で出てきた形を基本定石事典 などで調べて少しずつ知っている数を増やしていけばよいです。
またよく出てくる定石は繰り返し打っていると自然に覚えるようになります。 英語の単語もよく出てくる単語は単語集を繰り返し見て覚えなくても自然に覚えられるように よく出てくる基本定石も定石集を繰り返し見なくても覚えられると思います。
定石は多く知っておいたほうが良いと思いますが、基本定石を知っておくだけでも有段者には なれます。
管理人も分厚い定石大事典を買ってきていろんな定石を覚えようとしましたが、途中であきらめました。
定石を勉強する場合は一手一手の意味を理解することが大事で、基本定石を勉強するだけでアマは十分です。
ただナダレ定石のように難しい定石の場合は、前もって勉強しておかないと対応できないと思いますが 自分の場合は、難解な定石は避けるように打ちます。
簡単な定石を選択して、難しい定石を避けて打っていても、そんなに序盤に不利になりません。 アマチュアはプロのように1目、2目少しでも得をしようと争っているわけでもないので、定石を知らずに序盤少し不利に なったとしても、碁盤は広いので中盤、終盤の力をつければ十分逆転できます。
知っている定石の数をただ増やすのでなく、定石に含まれる手筋や形の急所を学び、一手一手の意味を理解しながら 覚えることが大事です。